10円硬貨をレモン水やお酢などで洗浄すると、未使用品のような光沢が出ます。しかし、このような洗い方はコインの価値を激減させます。特に貴重で価値の高い古銭は慎重に扱いましょう。保管方法や磨き方を紹介します。
コイン・古銭の保管方法
・空気にふれさせない
酸化が起きてしまいます。風化や湿気などで劣化してしまうのです。直射日光を当てると変色します。裸のまま置いておくと価値が下がってしまいます。
・素手で触らない
コレクションを自慢して素手で触る人がいます。これは古銭の保管方法としてはNG。古いコインならなおさら劣化していて、欠けや破損が起きやすくなります。コインの端(エッジ)を触り、表面は手袋でつかみます。人の手の油で変色してしまうため、コインホルダーやショーケースなどで保管しておくべきです。
・表面の汚れ落とし
乾いた布で表面を軽くふき取っておきます。ほこりやちりなどは落としておきましょう。強く磨かないように、傷をつけないように洗浄します。
・入れ物に入れる
ホルダーが保管に向きますが、特別なものは専用ケースがおすすめです。密閉して長期保存に向くものがいいでしょう。ビニール袋や薬品のついた容器は品質を悪くします。
・加工する
コインはペンダント加工することもできます。地金型金貨など金貨や銀貨によく使われます。付加価値として高評価になることもありますが、コレクターしだいです。
古銭の価値は下がる傾向。
クリーニング、保管方法で
さらに価値は下がります。
早めに売るのが資産保全になるのです。
[naibulink]
品質と鑑定額の変化
寛永通宝
◆通用銭(低品質)
⇒1,000円
◆母銭(貴重品)
⇒10万円以上
大判
◆状態 下
⇒5,000,000
◆状態 中
⇒7,000,000円
◆状態 上
⇒9,000,000
一般的に日本の古銭や外国コインは品質が重要です。日本の格付けなら3~6段階の評価基準。海外では数十段階での評価基準があります。この評価=グレーディングに影響を与えるのが、保管方法や汚れ落としなのです。
大判、小判になると品質だけで10万円以上。
保管状態の良い、高品質なコインコレクション。
ネット通販で欲しいものが手に入ります。
さびおとし 手入れ
現行貨幣の500円から5円までのような素材が銅合金の場合は、レモン水(レモン果汁)などの弱酸に漬けて、そのまましばらくおくか煮沸するときれいになります。
きれいにした後は、水でよく成分を洗い流したうえで乾かしておかないと、かえって逆効果になる場合もありますので、ご注意ください。
1円はアルカリで洗浄する必要があり、一般にはお勧めできません。
もしくは、少量の歯磨き粉を手に取り、素手でやさしく磨いた後、歯磨き粉を水で洗い流したうえで、よく乾かしてください。
また、軽い汚れの場合は、消しゴムでこする方法もあります。
これらは、製品に含まれている研磨材で表面を研磨することとなりますので、光沢が少し悪くなります。
素材が銀や銀合金の記念貨は、その性質上、長く置いておけば、変色(黒くなる)ことは避けられません。
どうしてもきれいにしたい場合は、重曹(重炭酸ソーダ)を指先につけ、軽く廻すように磨き、ぬるま湯(水は不可)で仕上げ洗いをして、ガーゼのような柔らかい布で丁寧に拭いてください。このとき表面に傷を付けないように注意してください。
こうすれば、ある程度は元に戻ると思われます。もしくは、銀アクセサリーのお手入れ用として市販されているクリーナーなども効果があると思われます。銅合金の場合と同様、歯磨き粉、消しゴムを使用する方法もあります。これらは、製品に含まれている研磨材で表面を研磨することとなりますので、光沢が悪くなります。
ただし、上にあげたどの方法も表面を傷める可能性があり、あまり好ましくはありません。経年による貨幣の変色は避けられないものですので、無理にきれいにしようとせず、長い年月を経たことにより生まれた風合いとして、そのままコレクションされるか、お使いになられることをお勧めいたします。
また、市販の漂白剤やアルカリ性洗剤などを使用すると、化学反応を起こして変色します。化学反応による変色は元に戻すことはできませんので、ご使用にならないでください。
造幣局より引用
金属はそれぞれサビとり方法が違います。自動車やバイク用などは推奨されません。古銭は金、銀、鉄、銅など他にも合金としてさまざまな素材が使用されています。古銭の価値を落とすようなサビとり方法はやめておきましょう。高額なコインであれば評価額が大きく減額されます。
現行の10円、100円硬貨などはそのまま使えるため問題ないです。しかし両替のできない古銭では価値がさがってしまいます。古銭はできるだけそのまま保管しておきましょう。
コインクリーナー
コインは磨くと価値が下がることが多いのです。今使える硬貨でも、古いものは新硬貨へと切り替わっていきます。現行の貨幣なら、銀行で交換(両替)ができます。収集用として自分で磨くならコインクリーナーがあります。これは日本貨幣商協同組合でも販売されているもので、お手入れとしても使われます。
液体のクリーナーでもピカピカになります。銅、アルミの10円玉や1円玉はきれいになります。粉末のクリーナーで磨くと、コインに傷を付けません。
銀貨は特に輝きが戻ります。JNDAの古銭商でも銀貨は使うことがあると言います。しかし、使用方法には十分な注意が必要です。資産として価値を保ちたいなら、洗浄せずにケースに入れて大切に保管しましょう。
洗浄後のコイン価値
←洗浄済み
見た目はきれい
鑑定額が下がる
人によっては高評価
←洗浄なし
見た目が汚い
昔の状態のまま
価値は人による
古銭や古金銀はほとんどが使用済みであり、完全未使用品は少ないのです。そのため、品質(グレーディング)が価値を決めます。見た目のきれいさはもちろん、珍しい硬貨・貨幣が高評価になるのです。しかし、外観を良くするために洗浄することは評価が分かれます。プルーフ加工は製造時に加工されたもので、その後に加工されたものとは違います。
日本の鑑定会社ではJNDAがあります。ここでのグレーディングは「完全未使用 未使用 極美品 美品 並品」と評価があいまいで主観的です。洗浄や汚れ落としをしているかは、購入者(落札者)からはわからないのです。
未洗浄のコインを買うにはIAPN加盟店で買うことです。IAPN加入はダルマコインです。日本の通販サイトでもPCGS、NGCの鑑定書付きを買うといいでしょう。
海外格付け会社と洗浄
コイン市場といえば、欧米の格付け会社が認知されています。NGC、PCGS、ANACSが第3者機関として鑑定をしているのです。日本の古銭から中国、アメリカなど世界のコインの鑑定をしています。ここではコインを洗浄してあると、「洗浄品cleaned」として評価します。
洗浄品が価値が低いとは言い切れません。アンティーク趣味であれば、修繕しないでそのまま歴史的価値を楽しみます。歴史なりの古さをそのまま評価する文化があるのです。そのため、海外では洗浄済みは分けて評価されるのです。
見た目の美しさは、希少コインのグレードを決める際の評価項目のひとつです。
当社の見てきたところでは、この日本人デイーラーが言うAAA級なるグレードのコインは、そのクオリティおよび見た目の美しさの点で、当社オークションで扱ってきたNGCコインやPCGSコインと同レベルです。当社が何を問題視しているかというと、当社が知るかぎりでは誰一人認めていない、この日本人デイーラー独自の考案である格付け基準なるものを、この日本人デイーラー自身が用いていることです。
ヘリテージオークションFAQより
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